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実生・播種

亀甲竜が発芽しない。夏の播種から低温管理で発芽させるまで

亀甲竜を低温管理で発芽させた記録

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亀甲竜が発芽しない。夏の播種から低温管理で発芽させるまでのカバー画像

亀甲竜、イイですよね。

あの独特のフォルム、まさに珍奇植物って感じです。

でも、大きい株はちょっとお高い。

ということで、実生から育ててみることにしました。

SEEDSTOCKで亀甲竜(Dioscorea elephantipes)の種子を購入。

ただ、種子を購入したのは6月。

エアコンを使用しているとはいえ、室温は発芽適温(15-20℃)をかなり上回っています。

普通に考えれば、涼しくなるまで待てばよい話です。

でも、種が手元にあると播きたくなります。

25℃くらいなら、なんとか発芽してくれないかな~という淡い期待を持って6月に室内管理で播種してみました。今回は、そんな夏播きにチャレンジした記録です。

やはり発芽しない

播種はいつもどおり、薄めたダコニールに一晩浸漬、翌日、種子を取り出して播種しました。用土は日向土の細粒のみです。

しばらく腰水で管理しましたが、発芽する様子がありません。まあ、そうですよね。

発芽適温が15〜20℃なのに対して、夏の室内です。エアコンを使用していても、亀甲竜にとってはかなり高温だったと思います。

このまま秋まで腰水で置いておく方法もありますが、長期間湿った状態で管理するのも少し心配です。

そこで、一度掘り返してみることにしました。

種子を掘り返して回収

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写真にはセンナ・メリディオナリスなど、他にも発芽しなかった種子が写っています。亀甲竜の種子は左側の平べったいの。 12個のうち、一つも発芽していません。

種子を回収してみると、少なくとも外見上は腐っているようには見えません。発芽はしていないものの、まだ何とかなりそうです。

ネットであれこれ調べてみると、低温で管理して発芽を促す方法があるようです!! 野菜などでは、発芽を促すために温度や水分を調整する「催芽」という処理も一般的なようです。亀甲竜にそのまま当てはめられるかは分かりませんが、とりあえず温度を下げてみることにしました。

株式会社ナガタ 事例と写真で見る 失敗しない 水稲苗づくり 浸種~催芽編 ―浸種~催芽で失敗しないための4つのこと―

まずは、回収した種子は冷蔵庫で保管することにしました。1週間、薄めたダコニール溶液で湿らせたキッチンペーパーの上に種子を置き、100円ショップで購入したプラ容器で保管します(蓋はせずにラップを掛けています)。 冷蔵庫内は5℃程度ですから、この温度で発芽させることが目的ではありませんが、ものは試しに。

クーラーボックスで15〜20℃を作る

どうやって最適発芽温度の15〜20℃を維持するか少し考えた結果、釣りで使用していた小さなクーラーボックス+保冷剤を使うことにしました。

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この写真は9月に撮影したので種子が減っています。

ただし、種子の入った容器を保冷剤に直接触れさせると冷えすぎるため、プチプチなどを間に挟んで距離を調整します。 クーラーボックスの底面が冷たくなっていたので、そこ側にも例規が逃げているようでした。そこでクーラボックスの底にもプチプチを敷いています。

つまり、下の方から順に、

クーラーボックスの底

→ プチプチ(保冷用)

→ 保冷剤

→ プチプチ(種子への温度調節用)

→ 種子を入れたプラケース

→ プチプチ(保冷用)

としていました。

種子は冷蔵庫内と同様に、ケースの中にキッチンペーパーを敷き、薄めた殺菌液でキッチンペーパーが浸る程度まで湿らせ、その上に種子を置きました。ふたは使わず、ラップをかけています。

クーラーボックス内の温度はSwitchBot 防水温湿度計で確認していました。 小さいクーラボックスであったためか、中くらいの保冷剤2つ程度で15℃まで低下し、半日程度で20℃になるようでした。 温度の推移を見ると、当然ながら室温の影響も受けています。 朝晩の交換はちょっと面倒ですが、交換時に種子の様子を見たりと、とりあえずは2週間程度は試してみる予定でした。

余談ですが、クーラーボックスの中をどうやって15〜20℃に保つかを考えるのは、お子さんの夏休みの自由研究にも意外と向いているかもしれません。保冷剤の量や置き場所、室温によって温度がどう変わるかを調べれば、なかなか立派な自由研究になりそうです。

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SwitchBotで取得したクーラーボックスの温度推移。 開始時に5℃なのは冷蔵庫にいれて、通信できるか試していたから。 お盆休みまではおおよそ15~20℃位を維持しています。 そのあとは保冷剤の交換が1日1回になった結果、やや高めの時間帯が増えています。

1週間で発根!!

クーラーボックスで管理を始めてから7日後。 種子を確認すると、根が出ていました。

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苦労が報われました。 これはうれしかったですね。

発根したものから順に用土へ植え付け、再び腰水で管理しました。

その後、地上部も出てきました。ただし、全部が一斉に発根したわけではありません。

亀甲竜が発芽しない。夏の播種から低温管理で発芽させるまでの記事画像

1粒発根して、その後しばらくしてまた1粒、とばらつきがあります。植物には、種子が一斉に発芽せず、発芽時期がばらつく「非同時性発芽」が知られています。

ネット上の栽培記録でも、亀甲竜は発芽時期にばらつきがあったという報告が多く見られるため、亀甲竜にもそのような性質があるのかもしれません。

少なくとも今回の種子については、発根のタイミングはかなりバラバラでした。

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これは8月11日鉢上げ。クラーボックス管理は7月30日開始。1つ目の写真は8月6日鉢上げ分。

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8月21日鉢上げ。

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8月26日鉢上げ。

クーラーボックス管理を1か月続けた結果

クーラーボックス管理を1ヶ月続けた結果、12粒中6粒を発根させることが出来ました。発根率としては50%です(実は発根して、用土に植えましたが、発芽していないのが1つ)。

最後まで発根しなかった4粒は、湿らせたまま冷蔵庫で保管しています。 気温が十分に下がったら、用土に植える予定です。

夏播きした意味はあったのか

販売元には最初から「15〜20℃」と書いてあるので、結果だけ見れば、素直に涼しくなるまで待てばよかったという話でもあります。

ただ、どうしても夏に播きたい場合は、クーラーボックスと保冷剤を使えば、発芽適温に近い環境を作ることで発根まで持って行くことが出来ました。

夏のうちに発芽させたことで、秋から冬の成長期をすでに発芽した状態で迎えることができました。 秋になってから播種した株より、その分だけ少し大きくなるのではないかと期待しています。 少しでも大きく育ってくれれば、毎日保冷剤を交換した意味もあったということで。